そもそもコモディティな会社とはなんぞや?
簡単に言うと、「性能や品質が他企業の商品と大差なく、世の中にありふれた」製品やサービスを提供している企業のことをコモディティ型企業と呼びます。

(100円ショップには他社製品と差別化できない物で溢れてます)
企業が儲かるためには、自社の製品やサービスにどれだけの付加価値をつけることができるかにかかっています。他社との差別化ができない商品を扱っているということは、その企業は低付加価値な事業を営んでいるということで、儲かる企業ではないことが判断できます。
こうした企業群は、低価格な商品を売ることで多くの顧客を惹きつけているため、他企業との激しい販売競争に強いられることとなります。
また、生き残るためには販売競争に耐え抜くほどに低コストで商品を作らなければなりませんが、いずれ他社も製造過程を改良するなどして低コスト化されてしまいます。よって、他社を引き離すためには日々新しい製品を開発したり、製造過程を改良する必要性があるので、絶えず現業の設備に対してせっかくの稼いだお金を投資し続けなけれなりません。
こうして、事業拡大や収益性の高い事業へ参入するために必要なキャッシュフローを確保することができなくなり、ますます企業の収益を圧迫し悪循環に陥ります。
コモディティ型企業は新モデルを打ち出したり価格を安くしないと、シェアを失うので生産ラインの改善や製品の改良にコストがかかって儲からない!
コモディティ型企業の具体的な業種
・航空会社→普段飛行機に乗るにも安い航空会社を選んでませんか?
・鉄鋼製品→鉄なんて品質が保証されて値段が同じならばどこで買っても同じゃない?
・紙・パルプ→同上
・石油・天然ガス→やっぱ資源はどの会社が売っても同じだからねー
などなど・・・。
こういった業種ほど、景気の循環に左右され収益が悪化します。
具体例:好況(よーし、景気がいいから沢山つくるぞ!)
↓
供給力増加により増益
↓
設備投資(もっと作れるように、設備を増やすぞ!)
↓
株主が増配要求(儲かってるから配当金を増やせ!)
↓
労働組合が賃上げ要求(儲かってるなら労働者も給与を増やせ!)
↓
景気後退(残ったのは過剰な生産力、過大な配当払い、高賃金労働者)
↓
キャッシュフロー流出(ドバドバ)
コモディティ型企業の特徴
①~⑧の項目に当てはめれば、自然と判断できます。
①低い売上利益率、在庫回転率→投下資本に対する収益率が悪い
②低い株主資本利益率(ROE)→米企業の平均12%なので、これ以下だと可能性大
③ブランド価値が低い→同じ素材のシャツでもブランドがプリントされてるだけで高く売れるよね
④多数の競争相手の存在→競争が激しく、安売りにより低利益に
⑤強い労働組合の存在→固定費が高くなり、収益性が乏しくなる(航空会社のパイロットの年収高いよねー)
⑥大幅な過剰生産能力の存在→上記の悪循環の具体例通り
⑦不安定な利益→毎年のEPSに変動があるよ
⑧収益性が設備稼働率に大きく依存している→ブランドなどの無形固定資産でなく、設備などの有形固定資産に大きく依存している可能性大!
結論:儲かる企業を探したいならこれらの逆を考えればいいんです。
↓他のブログでも株式投資を学びたい方
にほんブログ村